マッシュに就職する! その夢は一度も揺らぐことはなく、毎月広島から東京に通っていた東さん。
東京でデザイナーとして働く今は、毎日が充実感で輝いています。
ファッションの道に進もうと決めたきっかけは?
高校生の頃に古着にはまったことがきっかけです。既製服にはない個性的なデザインやクラフト感、一点ものの特別感に魅了されました。服で自分に自信が持てる、人生を変えることもできる。そう考えた時に自分が作った服で人を幸せにしたいと思いました。昔から絵を描くことが好きだったので、自分の特技が活かせるデザイナーという職種を志しました。
学生時代に経験したことで今仕事に役立っていると思うことはどんなことですか?
仲間を募りライブハウスでファッションショーを主催したことです。やりたいと思ったら迷わず行動し、そこで出会った人から学び、知識を付けて自信に変えていきました。学生の時にしかできない思い切った行動が、今の仕事でも広い視野で考える力に繋がっている気がします。人脈、知識、自信など、学生のうちにできるだけたくさん得ておくと、社会に出てから役立つと思います。
1日の仕事の流れを教えてください
まずはメールのチェックと1日のスケジュール確認、そのあと企画会議やサンプル修正、仕様書描き、メーカーとの打ち合わせなどをしています。マッシュは展示会が年に4回あるのですが、その間デザイン描きを在宅ですることもあります。また、展示会前の会場準備や撮影など、デザイン以外の仕事もしています。
デザインの発想やインスピレーションなどはどのように膨らませるのですか?
トレンドや気になるものは普段からリサーチし、デザインを考えるときにそれらを連想ゲームのように考えていくことが多いです。私はデザインする時に「ときめき」を重要視していて、それをベースにトレンド感や実用性、スタイル良く見せるための工夫などを考えていきます。LILY BROWNのコンセプトは「Vintage Feature Dress」ですが、Vintageのように大切にしてもらえる服を作るため、伝統的なアイテムは、その歴史を調べて理解したうえでデザインに落とし込むようにしています。
「こんなところが楽しい」「やりがいを感じた」という体験談があれば教えてください
作ったデザインはまずチーフにプレゼンをするのですが、資料を集めコンセプトの根拠などを説得することも仕事の一つで、それがすんなり進んだ時は喜びもひとしおです。
また、担当した商品にお客様から嬉しいレビューを頂いた時や、街で着てくださっている方を見かけたときにとてもやりがいを感じます。社内でもランキングや表彰制度があるので、結果が目で見てわかることは嬉しいです。
ファッションデザイナーになりたいと思っている学生に向けてメッセージをお願いします
技術や知識は説得力になりますが、「なりたい」という熱意が一番大事だと思います。また、学生時代はアイデンティティが確立する時。自分がどういう人間なのか、何ができるのかを見つめ、それを言葉で表現できることはとても重要ですね。
私が学生の時、「服をよく見なさい」と先生からよく言われました。服の仕様を細かく見ることを心がけ、世の中のファッションに常にアンテナを張っているだけでも、きっと自分の強みになります。応援しています。